OEE(設備総合効率)とは

OEE(Overall Equipment Effectiveness、設備総合効率)とは、「時間稼働率」「性能稼働率」「良品率」の3つの指標を掛け合わせて、設備がどれだけ効率的に価値を生み出せているかを1つの数値で表す指標です。「稼働しているか」だけでなく「その稼働時間でどれだけ良品を作れたか」まで含めて評価できる点が特徴です。

OEEの計算式

OEEは次の式で計算します。

OEE = 時間稼働率 × 性能稼働率 × 良品率

  • 時間稼働率: 段取り替え・故障・チョコ停などの停止時間を除いた、実際に稼働できた時間の割合
  • 性能稼働率: 設備の本来の速度(理論サイクルタイム)に対して、実際にどれだけの速度で生産できたかの割合
  • 良品率: 生産した数量のうち、不良品を除いた良品の割合

例えば、時間稼働率90%・性能稼働率85%・良品率98%の設備であれば、OEEは0.90 × 0.85 × 0.98 ≒ 0.75(75%)となります。それぞれの指標が高くても、掛け合わせると数値が大きく下がることが分かります。

稼働率・可動率との違い

「稼働率」「可動率」は設備が動いていた時間の割合を表す指標ですが、良品率(品質)や性能(スピード)までは含みません。OEEはこの2つに加えて品質の視点を組み込むことで、設備が生み出した「価値」そのものを評価できる点が異なります。稼働率・可動率の詳しい違いは関連記事で解説しています。

OEEを下げる7つのロス

OEEの低下要因は、一般に次の7つのロスに分類されます。

分類 ロスの種類
停止ロス(時間稼働率を下げる) 故障ロス
段取り・調整ロス
性能ロス(性能稼働率を下げる) チョコ停・空転ロス
速度低下ロス
不良ロス(良品率を下げる) 不良・手直しロス
立ち上がりロス
その他 SD(計画休止)ロス

OEEが低い場合、3つの指標のうちどれが最も足を引っ張っているかを特定し、該当するロスから優先的に対策することで、限られた改善リソースを効率よく配分できます。

改善を進める際のポイント

OEEを改善する第一歩は、3つの指標を分けて正確に測定することです。停止時間だけを漠然と記録するのではなく、「故障か段取りか」「速度低下かチョコ停か」を区別して記録することで、どのロスに手を打つべきかが見えてきます。

段取り替えや作業者の動きが性能稼働率に影響している場合は、作業手順そのものにムダがある可能性があります。標準作業を見直し、動画で作業の違いを比較することで、性能ロスの原因を特定しやすくなります。

段取り・チョコ停の実態を、作業動画で把握する。

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まとめ

OEE(設備総合効率)は、時間稼働率・性能稼働率・良品率を掛け合わせて設備の実力を1つの数値で表す指標です。7つのロスに分解して原因を特定し、優先順位をつけて改善することで、稼働率の指標だけでは見えない改善の余地を見つけられます。